みんゴロ古文読解

第三部 3 無 む 名 みょう 草 ぞ う 子 し 作者 藤 ふじ 原 わらの 俊 とし 成 なりの 女 むすめ  「 くりごと のやうには 侍れ ど、つきもせずう らやましく めでたく 侍るは、大斎院より、上 東門院、『つれづれ慰み ぬべき 物語や さぶらふ 』 と尋ね参らせ給へりけるに、紫式部を 召し て、 、『めづ らしきものは、何か侍るべき。新しく作りて 参 らせ給へ かし』と申しければ、『作れ』と仰せ られけるを うけたまはり て、『源氏物語』を作 りたりけるこそ、いみじく めでたく 侍れ と言 ふ人侍れば、また、 いまだ宮仕へも せで 里に も、うらやましくも 素晴らしくも 斎院から上東門院に、『退屈が慰められる に違いな いような 物語は あります か』と、お尋ね申し上げな さったときに上東門院は紫式部を お呼び出しに なっ て、『何を差し上げたら よい か』と おっしゃっ たので 、紫式部が『目新しい作品は何もございま せん。新しく作って 差し上げなさい ませ』と申し上 げたところ、上東門院が『それでは、おまえが作り なさい』とおっしゃったのを お受けし て、『源氏物 語』を作ったと言うのは、まことに 素晴らし こと です」と言う人がおりますと、またある人が、  「紫 式部がまだ宮仕えも しないで 、自分家におりまし たときに、このような物語を作り出した よっ て、上東門院のもに召し出されて、そのめに源 氏物語の若紫にちなんで紫式部いう呼び名を付け たのだ、と申しますのは、どちらが本当なのでょ 」 侍りける折、かかるもの作り出でたりけるによ りて、召し出でられて、それゆゑ紫式部といふ 「 物語評論 鎌倉時代前期 『何をか参らす べき 』と 仰せられければ  「 愚痴 のようでは ございます が、いつまでたって

思いますのは、大

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