みんゴロ古文読解

」 「 ② 侍る は、 大斎院より、上東門院、『つれづれ慰みぬべき物語や ③ さぶらふ 』と尋ね ④ 参ら せ ⑤ 給へ りけるに、紫式部を召して、『何をか ⑥ 参らす べき』と ⑦ 仰せ ⑧ られ ければ、 『めづらしきものは、何か ⑨ 侍る べき。新しく作りて ⑩ 参らせ ⑪ 給へ かし』と申し ければ、『作れ』と仰せられけるを ⑫ うけたまはり て、『源氏物語』を作りたり けるこそ、いみじくめでたく侍れ と言ふ人 ⑬ 侍れ ば、また、 いまだ宮仕へも せで里に ⑭ 侍り ける折、かかるもの作り出でたりけるによりて、召し出でられて、 それゆゑ紫式部といふ名は付けたり、とも申すは、いづれかまことにて侍らむ。 その人の日記といふもの ⑮ 侍り しにも、『 ⑯ 参り けるはじめばかり、恥づかしう も心にくくも、また添ひ苦しうもあら ⑰ むず ⑱ らむ と、おのおの思へりけるほど に、いと思はずにほけづき、かたほにて、一文字を ⑲ だに 引かぬさまなりければ、 かく思はず、と友達ど思はる』などこそ見えて ⑳ 侍れ 。(後略) ①丁寧 ②補動・丁寧 ③丁寧 ④補動・謙譲 ⑤補動・尊敬 ⑥謙譲 ⑦尊敬 ⑧尊敬「らる」用 ⑨丁寧 ⑩謙譲 ⑪補動・尊敬 ⑫謙譲 ⑬丁寧 ⑭丁寧 ⑮丁寧 ⑯謙譲 ⑰推量「むず」終 ⑱現在 「らむ ⑲副詞(類推) ⑳補動・丁寧 ◆ 品詞分解チェック  「くりごとのやうには ① 侍れ ど、つきもせずうらやましくめでたく

第三部

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