みんゴロ古文読解
「 」 つごもりの夜、追儺はいと疾くはてぬれば、はぐろめつけなど、はかなきつ くろひどもすとて、うちとけゐたる ① に 、弁の内侍来て、 ② 物語し て臥し ③ 給へ り。 (中略)かく ④ なり ⑤ けり と見る ⑥ に 、いよいよむくつけし。御厨子所の人も、み な出で、宮のさぶらひも、瀧口も、儺やらひはてけるまま ⑦ に 、みな ⑧ まかで ⑨ て けり。手をたたきののしれど、いらへする人もなし。御膳宿の刀自を呼びいで たる ⑩ に 、 殿上に兵部の丞といふ蔵人呼べ呼べ と、恥もわすれて口づから いひれば、たづねけれど、 ⑪ まかで ⑫ に けり。つらきことかぎりなし。式部の 丞資業ぞ ⑬ 参り て、ところどころのさし油ども、ただひとりさし入れてありく。 人々、ものおぼえずむかひ ⑭ ゐ たるもあり。うへより御使などあり。いみじ うおそろしう ⑮ こそ ⑯ 侍り ⑰ しか 。納殿にある御衣とり出で ⑱ させ て、この人々に ⑲ たまふ 。朔日の装束はとらざりければ、さりげもなくてあれど、はだか姿 わすられず。 き ⑳ ものから 、をしうともいはず。 ①接助(単純接続) ②サ変・用 ③補動・尊敬 ④断定「なり」 ⑤詠嘆「けり」終 ⑥接助(単純接続) ⑦格助 ⑧謙譲 ⑨完了(強意)「つ」用 ⑩接助(単純接続 ⑪謙譲 ⑫完了「ぬ」用 ⑬謙譲 ⑭ワ・上一・用 ⑮係助(強意) ⑯補動・丁寧 ⑰過去「き」已(結び) ⑱使役「さす」用 ⑲尊敬 ⑳接助(逆接) ◆ 品詞分解チェック
第三部
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