みんゴロ古文読解

◆ 品詞分解チェック かくのみ思ひ くんじ たるを、心もなぐさめ ① む と、 心ぐるしがり て、母、物 語などもとめて見せ給ふに、げにおのづからなぐさみゆく。紫のゆかりを見て、 つゞきの見 ② まほしく ③ おぼゆれ ど、人かたらひなども ④ え せ ⑤ ず 。誰もいまだ都 なれぬほどにて、 え見つけず。いみじく心もとなく、 ゆかしくおぼゆるまゝに、 「この源氏の物、一の巻よりして、みな見せ ⑥ 給へ 」と、心の内にいのる。親 ⑦ の 太 うづ 秦 まさ にこもり給へ ⑧ る にも、 こと事なく、この事を申して、いで ⑨ む まゝにこ の物語見はて ⑩ む と思へど、 ⑪ 見え ず。いと くちをしく、思ひなげか ⑫ るゝ に、を ばなる人 ⑬ の 田舎よりのぼりたる所に ⑭ わたい たれば、「いと うつくしう ⑮ 生ひ ⑯ な り にけり」など、あはれがり、めづらしがりて、かへるに、「なにをか たてま つらむ。 まめまめしき 物は まさなかり ⑰ な ⑱ む 。 ゆかしく ⑲ し 給ふ ⑳ なる ものをた てま 」とて、(後略) ①意志「む」終 ②願望「まほし用 ③ヤ・下二・已 ④副詞(不可能) ⑤打消「ず」終 ⑥ハ・四・命尊敬) ⑦格助(主格) ⑧完了「り」体 ⑨婉曲「む」体 ⑩意志「む」終 ⑪ヤ・下二・未 ⑫自発「る」体 ⑬格助(同格) ⑭サ・四・用(イ音便) ⑮ハ・上二・用 ⑯ラ・四用 ⑰完了(強意)「ぬ」未 ⑱推量「む」終 ⑲サ変・用 ⑳伝聞「なり」体

第一部

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