みんゴロ古文出典
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入試データ分析
日本で最初の説話集は 9 世紀前半に 景戒が編纂した、漢文で書かれた『日 本霊異記』。これは仏教説話に分類さ れる。 仏教説話の出題率 1 位は鎌倉時代 に鴨長明が書いた『発心集』。この作 品には鴨長明本人や西行などの発心 (出家)した隠遁者の生活が描かれて いる。 2 位『沙石集』は鎌倉時代後期に無住 が書いた仏教入門書。庶民にわか りやすく仏教の教義を説いたもので、 10 巻130 余りの話から成る。 3 位『閑居友』は慶政編で、空也など 高僧の陰徳の行為や、無名の聖達の 信仰生活が描かれている。
仏教説話 出題順位
11 第 位 ~ 第 位 20
その他 3.4%
日本霊異記 3.5%
三宝絵詞 3.7%
撰集抄 12.3%
発心集 33.2%
沙石集 23.8%
閑居友 20.1%
出家した著名人 南北朝時代 鎌倉中期 鎌倉前期 鎌倉初期 吉田兼好 (兼好法師) 阿仏尼 鴨長明 西行
142 神官の家系に生まれるが、神官での出世の道 が絶たれ、五十歳頃出家する。貴族社会に接 してきたこともあって、政権が平家に移りゆ く過程を「世の滅亡」と嘆息。著書に 『発心集』 『方丈記』『無名抄』 がある。P ・P 参照。 えた人物である。私家集として 『山家集』 が ある。『撰集抄』(P )は西行が主人公。
166 十代で安嘉門院に仕える。身分の高い男性と の恋愛に破れ、その痛手から失踪し、衝動的 に出家する。晩年は息子の相続財産の訴訟の ために鎌倉に下向する。著書には 『十六夜日記』 『うたたね』 がある。P 参照。 190
20 本名は 卜 うら 部 べの 兼 かね 好 よし で、占いで朝廷に仕える家系 に生まれる。後宇多帝に仕えていたが、帝の 崩御の後に、三十代で出家する。俗世間から 離れず、俗塵にまみれた自分を客観的に見つ め、 『徒然草』 を記す。P 参照。 146
に和歌が多数入集しており、同時代の藤原定 家、俊成、後鳥羽帝らと並ぶ歌人として活躍 た。のちの宗祇や芭蕉にも大きな影響を与
有力な武士の家系に生まれるが、二十三歳で 出家する。『千載和歌集』や『新古今和歌集』
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