みんゴロ古文出典

出題率 1.6 % 藤 ふじ 原 わらの 道 みち 綱 つなの 母 はは 平安中期 日記 蜻 かげ 蛉 ろう 日 にっ 記 き 『蜻蛉日記』は 平安中期 、 世紀後半に成立した日記文 学 。作者は 藤原道綱母 。女性の日記としては日本初の作品。 内容は 年間の作者の身辺雑記を日記風にまとめたものだ が、中心となるのは 夫藤原 兼 かね 家 いえ との愛憎劇 と 息子道綱への 愛情 、そして自己観照にいたる精神記的内容。上巻では、 まだ地位も低かった藤原兼家の作者への熱烈な求婚にはじ まり、 父 倫 とも 寧 やす の陸奥への赴任と別れ、息子道綱の誕生、 実 母の死 、兼家の病気などが記される。夫兼家の浮気事件も 蜻 かげろうにっ 蛉日記 き 土 と 佐 さ 日 にっ 記 き 平安の日記 974 935

18 位 ある。中巻に移ると息子道綱の成長や功名談など明るい話 題が描かれると同時に、作者のまわりで起こる暗く苦しい 事件が記述される。兼家が出世していくにつれて関係が途 絶えがちになり(「 夜離れ ( よがれ ) 」という)、夫の浮気に苦

15 生ませた女の子を養女に迎えり、息子道綱の恋歌の代作 をしたりと、夫兼家との関係もほぼ絶えてしまい、息子と 養女の母として落ち着きをみせるようになる。

10 しみ嘆き悲しむ。ただ、兼家と道綱母との愛情が決定的に なくなるわけではなかった。下巻では、兼家が別の女性に

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更 さらしな 級日 にっ 記 き 成 じょうじんあじゃりのははのしゅう 尋阿闍梨母集 菅原孝標女作

讃 さぬきの 岐典 す 侍 け 日 にっ 記 き

和 い 泉 ずみ 式 しき 部 ぶ 日 にっ 記 き 紫 むらさきしきぶにっき 式部日記

紀貫之作 藤原道綱母作 わが国初の女流日記

に対する愛を描く

夫兼家との愛情問 題 の苦悩と、息子道綱

藤原長子作

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