みんゴロ古文出典

12 明と論を展開し、和歌の理想まで発展する。「おほかた、 歌のよしといふは、心をさきとしてめづらしきふしをもと め、詞をかざりよむべきなり。心あれど詞かざらねば歌お もてめでたしとも聞こえず。詞かざりたれどさせるふしな ければよしとも聞こえず。めでたきふしあれども優なる心 ことばなければまたわろし。けだかく遠白きをひとつのこ ととすべし。こらをぐしたらむ歌をば、よの末にはおぼ ろげの人は思ひかくべからず」という論は、 藤原 公 きん 任 とう の 『 新 撰髄脳 』を発展させたものだが、言葉の感覚的な優位を重 く見て、けだかく遠白い趣を備えることを和歌の理想的な 条件としいるところに独創性がある。 鴨長明の 『 無名抄 』 などにも引用され、後に続く歌論にも影響を与えた。

出題率 1.1 % 平安後期 歌論 俊 とし 頼 より 髄 ずい 脳 のう 『俊頼髄脳』は 平安後期 、 世紀前半に成立した歌論 。作 者は源俊頼。和歌は日本の「たはぶれあそび」であるという 序文で始まっている。和歌の長い伝統を学ぼうとする者が 古 こきんしゅう 今集仮 か 名 な 序 じょ 30 位 少ないことや、和歌の道が失われてしまうことを残念に思 うという趣旨が述べられる。その後各種の歌についての説 905 源 みなもとの 俊 とし 頼 より

歌 論

1001 か 新 しん 撰 せん 髄 ずい 脳 のう 藤 ふじわらのきんとう 原公任 和 わ 漢 かん 朗 ろうえいしゅう 詠集 』 三舟の才でも有名 『

1115 俊 とし 頼 より 髄 ずい 脳 のう

『 金 きんよう 葉和 わ 歌 か 集 しゅう 』

紀 きの 貫 つらゆき 之 日本最初の歌論

源 みなもとのとしより 俊頼

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