みんゴロ古文出典
31 40 「 」 「 」 「 」 第 位 ~ 第 位 読解ポイント 灯火の炎の上に幻として現れた女があっけなく亡くなったのに加え て、女が男に残した辞世の歌までも、消えていく煙のようにはか ない風情の歌であったこに男は悲しんでいる。 ★ 見せで の「で」は 未然形+で で、 ~しないで 。「連用 形+て」と混同しないこと。 ★ 「 鳥辺山 」の和歌は菅原孝標女が書いた『更級日記』にも掲載さ れている和歌。「なむ」は未然形接続で、他へ願望の終助詞「~ してほしい」。 歴史物語のゴロは 「 え ー い大今水増 しした 歴史 」 赤染衛門の書いた『栄花物語』を 忘れないように。 栄花物語 大鏡今鏡水鏡増鏡
とぞ書きたりける。歌さへ燈火の煙とおぼえて、いと悲しく思ひける、 ことわりに なむ。 ○常なき鬼―無常(死)という鬼。 ○鳥辺山―現在の京都市東山区の東山山麓一帯。火葬場や墓所とされていた。 と書いてあった。歌までもが灯火の煙のようにはかない風情と思われて、ひどく悲しく思ったのも、 もっともなことで ある。
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