みんゴロ古文出典
38 位 『とはずがたり』は 鎌倉後期 、 世紀初頭に成立した日記 文学 。後深草院に仕えた 後深草院二条 という女性が、自身 の人生を顧みて「 問われずとも語らずにはいられない 」衝動 歳の時に他界し、四歳で後深草院に引き取られる。二条は 十四歳の時から院の寵愛を受け、ここから日記は始まる。 父親が他界すると二条は後見のいない孤児となり、その寂 しさも手伝ってか院に寵愛される立場も関わらず、 雪の 曙 ( 西 さい 園 おん 寺 じ 実 さね 兼 かね
14 )と並行的に秘密の交渉を続け、さらに高僧 の 有明の月 からも強引に迫られ、関係を持ってしまう。後 半は院の寵愛も薄れ、院の正妻の嫉妬などもあり、御所を 追われた二条が出家をして、 西行 に倣って東国の旅に出る場 面となる。そ後 石清水八幡宮で院と再会 を果たしている。
出題率 0.7 % 二 に 条 じょう 鎌倉後期 日記 とはずがたり から綴った自伝的作品。作者の母親は後深草院の乳母で、 院は彼女に恋心を抱いていた。しかしその母親は二条が二 建 けんれいもんいんうきょうの 礼門院右京 大 だいぶしゅう 夫集 たまきはる 1219 1232頃 後 ご 深 ふか 草 くさ 院 いん
作品は混沌とした愛欲世界を超克して宗教に浄化されてい く過程を描いており、大胆に赤裸々に自己を暴露し現実を 描写した作品で、女流日記文学の中でも傑作といえる。
鎌倉の日記
13C 末 1292 1306 中 なかつかさのないしにっき 務内侍日記 伏 ふし 見 み 院 いん 中 なか 務 つかさ 内 のない 侍 し 作 後深草院二条作 後深草院の愛人となった 宮廷生活と、出家後西行 を慕っての旅を描く とはずがたり 阿 あ 仏 ぶつ 尼 に 作 うたたね十
1259 1280
弁 べんのない 内 侍 し 日 にっ 記 き
いざよい 六夜日 にっ 記 き
建礼門院右京大夫作 藤原俊成女作
後 ご 深 ふか 草 くさ 院 いん 弁 べんの 内 ない 侍 し 作
阿 あ 仏 ぶつ 尼 に 作
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