みんゴロ古文出典

読解ポイント 『今物語』は鎌倉前期に成立した世俗説話で、おおむね平安後 期から鎌倉前期に題材をとっている。内容は多彩で、全体的 上 品 な さ ま で、 わ ざ と ら し く な く 、ち ょ っ と 口 ず さ ん だ と こ ろ、こ の 大

いうなる けしきにて、 わざとならず うちいでたりけるに、この大納言なにかのことはなくて、 その夜とまりにけり。後までも絶えずおとづれられけるは、いと やさしく こそ。 納 言 は な ん と い う こ と も な く、 その夜は泊まったのであった。その後々までも絶えることなく訪ねていらっしゃったのは、たいそう 優美な ことであるよ。

: 宮中のことは「内 うち 」 「内 うち・だいり 裏」 「九 ここのえ 重」 「雲の上」と呼ばれます。 特に内裏」を「だいり」以外にも 「うち」と読むのに注意 ! ★「ふれや雨」の和歌の「 雲のかよひぢ 」は「雲の通る道」 の意のほかに「宮中(内裏)へ行く道」の意が込められ ている。 尊敬の助動詞「らる」の連用形。

に王朝風雅への追慕の姿勢が強く、すべて口承話と推定され る。編者の藤原信実は藤原定家に師事し、歌人としても知ら れた。 ★「 れ 」は尊敬の助動詞「る」の連用形。同様に「 られ 」は

41 50 第 位 ~ 第 位

出題

信州大学

203

Made with FlippingBook - Online catalogs