みんゴロ古文出典
1 第 位 ~ 第 位 10
学習ターゲット
入試データ分析
古典の三大随筆は大学入試頻出で、 文学史の問題もよく見られる。 1位『徒然草』は作者が兼好法師(吉田 兼好)、時代が南北朝時代(鎌倉時代 末期)であることがポイント。同時 代の作品として軍記物語『太平記』、 歴史物語『増鏡』が問われる。 2 位『枕草子』は平安時代の女房文学 の代表作品の一つ。藤原道隆の娘、 中宮定子に仕えた清少納言の日記的 随筆。 3 位『方丈記』は鎌倉時代初期の鴨長 明の作品。よく『徒然草』より後の作 品だと勘違いしている人がいるので 注意。
三大随筆 出題順位
『徒然草』
勝利 !
方丈記 10.0%
徒然草 50.6%
枕草子 39.4%
古 典 三 大 随 筆
徒然草 成立順 ③
鎌倉時代初期 鴨長明 方丈記 成立順 ②
清少納言 枕草子 成立順 ①
南北朝時代 兼好法師
平安時代中期
3 0 0 一条帝の中宮定子(藤原道隆の娘)に仕え た作者の日記的随筆。約 段から成る。 宮廷生活を華やかに描いた作品で 、根底に は「 をかし 」の精神がある。冒頭部 分「 春は
あけぼの。やうやう白くなりゆく山ぎは、 少しあかりて、紫だちたる雲の細くなび きたる」は特に有名。平安中期に栄えた仮 名文学の代表的な作品。 作者鴨長明は下鴨神社の神官の次男として 生まれるが 、神官にはなれず出世コースか ら外れる。出家し鴨長明は天変地異や飢 饉 、福原遷都などに伴う世間の悲惨さを描 き 、世の 無常 を詠嘆する。後半閑居生活 への安住にさえも疑問を抱き 、反省する心 境を述べている。 文章は和漢混交文。 本名は卜部兼好とい 、占いで朝廷に仕え る名家に生まれる 。 『 徒然草 』は鎌倉幕府が 滅亡した後成立。作品 は『 方丈記 』と同様 に「 無常観 」が根底にあるが 、 『 方丈記』の ような悲壮感はなく 、ユーモアがある。内 容は社会・人生の多岐わたり 、隠者の鋭 い観察眼が楽しめる文章。 文章は和漢混交文。
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