みんゴロ古文出典

1 第 位 ~ 第 位 10

学習ターゲット

入試データ分析

1 位の 83 段は親王とお供の馬の頭 の翁とのつながりを描いた段。和歌 の解釈がポイント。 2 位の 107 段は藤原敏行が高貴な男 に仕える女性に恋をして求婚するが、 女性は若くて歌を詠めなかったので、 女性の主人が代わりに歌を詠んだ話。 敏行が「雨が降りそうなので行くかど うか迷っています」と手紙を送ると、 主人は「愛があるなら来るはず」と返 したところ、敏行は笠も身に着けず にあわてて女のもとに駆けつける。 以下、上位 12 位までで全体の 75% を占めるので、頻出段には必ず目を 通しておこう。

『伊勢物語』出題順位

83 段 16.3%

その他 22.4%

107 段 14.3%

85段 4.1%

78段 4.1%

69段 4.1%

65段 6.1%

45段 4.1%

96段 6.1%

40段 4.1%

101段 6.1%

21段 4.1%

23段 4.1%

『伊勢物語』頻出和歌

! = 唐衣をいつも着慣らしているように 、慣れ親しんだ愛しい妻 があの京にいるので 、はるばるやってきた旅をなんとも悲し く思うのだ。 ついに行く道とはかねて聞きしかど 昨日今日とは思はざりしを からころも point

point 唐衣きつつなれにしつましあれば はるばるきぬる旅をしぞ思ふ

= 咲く花の下に隠れている人が多いので 、以前にも増して立派 な藤の木陰であることよ。 兄の行平邸を訪れた在原業平が 、主客の藤原良近を前に詠ん だ歌。当時権力をふるっていた藤原氏に対する対抗意識が裏 に隠れ 。 咲く花の下に隠るる人を多み ありしにまさる藤のかげかも

! = 結局は 、どの人間も通って行く死の道だとは 、前から聞いて いたけれど 、まさかそれが自分の身の上に起こるのが 、昨日 今日にさし迫っていたとは 、思ってもみなかったことよ。 ○ 男(在原業平)の辞世の句 。 ! point

五七五七七最初の文字を読む と「かきつ は(ば) た」 と植物 の名前になる折句歌。旅途中に見たかきつばたの花を見て、 都に残してきた妻を思出している。

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