みんゴロ古文出典
出題率 「不易流」とは「流行するものの中で永遠の価値をもつもの こそが本質である」という考え方。五大紀行文は成立順に、 『野ざらし紀行』『鹿島紀行』『笈の小文』『更科紀行』『奥の細 道』。ちなみに『更科紀行』を『更級日記』と混同しないように。 弟子には 俳論 『 去来抄 』 を書いた向井 去 きょ 来 らい 、『 三冊子 』 を書い た服部 土 と 芳 ほう のほかに、榎本 其 き 角 かく 、森川 許 きょ 六 ろく 、内藤 丈 じょう 草 そう 、服 部 嵐 らん 雪 せつ 、野沢 凡 ぼん 兆 ちょう などがいる。(P 参照)また、蕉門の人 たちとの句集として『 猿 さる 蓑 みの 』 『 炭 すみ 俵 だわら 』などがある。 野 の ざらし紀 き 行 こう 鹿 か 島 しま 紀 き 行 こう 笈 おい の小 こ 文 ぶみ 更 さらしな 科紀 き 行 こう 奥 おく の細 ほそみち 道 『 甲 かっ 子 し 吟 ぎんこう 行 』ともいう 『鹿島詣 もうで 』ともいう 『芳 よし 野 の 紀行』『大 やまと 和紀行』 ともいう 芭蕉の芸術観が窺われる 門人曾 そ 良 ら を伴う 奥羽・北陸の名所史跡を 経て大垣に至る五か月の 旅の記録 俳人 江戸(元禄時代) 1644 ~ 169 松 まつ 尾 お 芭 ば 蕉 しょう 215 松尾芭蕉の5大紀行文 1.8 % 14 位 松尾芭蕉は 江戸時代(元禄時代)の俳人 。 伊賀生まれ (芭 蕉が忍者だった説もある)で北村 季 き 吟 ぎん に 貞 てい 門 もん 派を学び、江戸 に行って 談 だん 林 りん 派 の感化を受ける。のち、数度の旅を通して 俳諧に高い文芸性を加えた蕉風を確立する。和歌の 西行 や 連歌の 宗 そう 祇 ぎ といった芸術家を尊敬し、遊びにすぎなかった 俳諧を「 わび 」 「 さび 」の境地にまで高め、さらに「 軽み 」 「 細み 」 「 しをり 」という理念を確立した。「月日は百代の過客にし て行きかふ年もまた旅人なり」という有名な冒頭文の『 奥の 細道 』では「 不易流行 」という蕉門俳諧の中心理念に達した。
90
Made with FlippingBook - Online catalogs